【Inspire High 活動報告書No.3】
Article by:未来miku
開催日時:2020 8月16日(日)13:00〜14:30
参加者 :未来miku
⦅生きづらさはどこからくる? 内科医 鈴木裕介さん⦆

(1)Dr.ゆうすけさんのプロフィール
秋葉原内科saveクリニック院長。研修医時代の近親者の自死をきっかけとし、ライフワークとしてメンタルヘルスに取り組み、産業医活動や講演、SNSでの情報発信を積極的に行っている。
(2)年表History
11歳→ドラクエ好きで勇者を夢見る
21歳→2浪し医学部に合格
28歳→親友の自死をきっかけにメンタルヘルスに取り組むようになる
28歳~36歳→放射線科・内科・医療機関向けコンサルティングを経験
37歳→TwitterやNoteでの発信が話題になる。翌年に秋葉原内科saveクリニックを開業
(3)心療内科医と精神科医について
日本の医者全体のうち心療内科医の割合は0.3%と言われている。実はレアな職業にあたる。それに比べ、精神科医は4.5%といわれている。町中では精神科医と心療内科医はまざっているところが多いので、だいたいメンタルヘルスを扱う医者が5%くらいいるという感じになる。
看板としては心療内科が多いが、精神科より心療内科の方が響きが優しいからではないかと自分は考えている
(4)心療内科とは何ですか
心のダメージを負った時に体に出てくる症状を治療する内科のこと。たとえば症状としては頭痛・不眠・胃痛・腹痛などさまざま。
(5)秋葉原内科saveクリニックの"save"とは何からきているか
RPGのセーブポイントからきている。一度セーブして体力を回復させたり、何度でもその地点に戻ることができるようなポイント。安心や回復の拠点。安全地帯のようなイメージ。
(6)「生きづらさ」とはどういうことか
生きることは簡単ではないという意味。自分の今の状態にあまり満足がいっていない状況。そのつらい状況を打開しようと思ってもそれがうまくいかない状況。例えば「他人が怖い」「世界が信用できない」など。
(7)「生きづらさ」3タイプの区分とは何か
著書の「メンタルクエスト」に記載した内容で以下の通り。
必ずどれかにあてはまるというわけではなく、来院される患者さんに比較的多いタイプとしての分類例。
① うつになりやすい「真面目な英雄」タイプ
家でも学校でも頼りにされるが、自分は人に頼れず、ストレスためてしまう人達
② 敏感すぎて生きづらい「繊細な魔法使い」タイプ
音や光に敏感だったり、対人関係をすごく気にする。そのため疲れてしまい、一人になる時間が必要な人達。クリエイター等に多い。
③ 「心の間合い」における「近接型・遠隔型」タイプ
親密な人間関係をつくるとき人に依存したがるようなタイプは近接型。逆に相手から近寄ってこられたときに距離を置きたく逃げてしまうのが遠隔型。
(8)実際はどのような治療をするのですか。
治療方法は患者さんの立場や状況によってさまざまである。たとえば会社員ならば業務から離れ、体力がなくなるまで仕事をしてしまう思考を回避するような治療。そのようなケースでは睡眠障害や摂食障害が出ていることもあるので、食欲増進させる漢方薬をだしたり、睡眠薬を出したりもひとつ。
また、幼少期の親との大きなトラブルが原因となってコミュニケーションの障害となっているような大きな傷をかかえているような場合は、まずはその原因を特定することからが治療となる。
(9)自分と違うタイプの人とどうやってうまくコミュニケーションをとればよいか。
自分の経験としては本を多く読んだり、失敗をたくさんしたことがあげられる。自分の対応がうまくいかなかったり、相手が去ってしまったケース等の積み重ねがあった。
コミュニケーションとは傷つき、練習しながら、技術をあげていくもので武道のように思っている。
(10)兄弟でタイプが違いうまくコミュニケーションがとれない。
相手の理解力が足りないかもしれないし、自分の伝える技術も足りないかもしれない。基本的にはコミュニケーションはスキルなので、時間と経験によって必ず上手になっていく。より長い目で見るようにしたら良いと思う。
(11)「生きづらさ」とどう向き合ったらよいか
「生きづらさ」とは自分が生きていく上で満足がいっていない状況である。自分が何でつらいかを深く理解することが大切。仲の良い友人と話すことも一つである。信頼出来る人に話す勇気を持てたらよいと思う。
(12)感情的になり、泣いたりしてしまう事がある。
辛い・ネガティブの感情は、その人の心の許容範囲を超えてしまうかもしれない圧力を伴う。泣くというのは悪いことではない。圧力を逃がしてあげる必要がある。
アウトプットについて
【辛いときの逃げ方をシェアする。】
① 逃げ方を教えてください。
② イメージ画像を添付する
ガイドの考え方
→このアウトプットをテーマにした背景
一般的に逃げるのは良くないことというイメージがある。しかしながら自分はよくゲームをするが、逃げた方がよい局面は必ずある。それを理解した上で逃げるのも選択肢にいれて、正しいときに逃げる選択肢を選べる方が最終的に幸せになれると考える。ゲームを例にとると、自分よりもかなりレベルの高い敵と戦って、仮に倒せたとしても自分が大きなダメージを受けた状態で得たものは少ない。それならば逃げた方がよかったといえると思う。自分が思うこととしては「対話ができない相手からは逃げていい。際限のない我慢はしなくていい。期間限定だったり得られるものがあればいいが、無限に耐えることが美徳とは思わない。」ということである。
自分にとって、心のよりどころとなるコンテンツを紹介することもアウトプットの一つとなる
<辛いときの逃げ方の一つとしてゆうすけ先生への質問>
Q.「一人ぼっちになりたい」という逃げ方はどうか?
A.人によって違う。人と繋がりたいという欲求は誰にでもあるが、その強さや程度は全員違う。遺伝的な要素もあるので一律にはならない。自分にとって必要なコミュニケーションの量や質を知ることが大切かと思っている。
アウトプット:
私の逃げ方は自分の好きなドラマや映画を観ることです!日本国内や海外など関係なく、特に現実世界ではありえないような話をよく好んで観ています。自分が住んでいる世界とは違う世界の話を観ることで、その時間だけは辛いことを忘れることができます!
感想:
今回のDr.ゆうすけさんのセッションを聞いて、自分の生き方を振り返るいい機会になったと思いました。また、アウトプットのテーマがとても興味深く、他の人が辛いことを忘れるために行っている方法を参考にしたいと思いました。Dr.ゆうすけさん、ありがとうございました!
Inspire High
Inspire High(インスパイア・ハイ)は、アーティストやビジネスリーダー、
研究者など、第一線で活躍し、自分の人生を楽しむ様々な大人から、
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未来miku
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