(1)開催日時:2022年 3月6日(日)10:30〜11:45
(2)主催:NPO法人アスデッサンさま
(3)参加者:未来miku
(4)費用等:無料。オンラインzoomにて開催。

★職業発見イベント「キャリアパスポートを作ろう 」の内容とは
NPO法人アスデッサンさまがおこなっている「ミライドアプロジェクト」のイベントのひとつになります。
学生である私たちは普段、なかなか多くの職業の方に出会ったり、それらの方の仕事内容について知識として触れたりする機会がありません。現役の社会人の方から様々な職業について話を聞き、業界・職種についての情報を知る事によって、キャリアプランや目標を見つけることにつなげる貴重な体験を出来る企画となっています。
「ミライドアプロジェクト」とは
コロナの影響等で人との関わりが以前よりも持ちづらくなっています。将来や進路の選択について考えたり情報を得たりする機会が減り、不安を抱えている中高生もたくさんいるのではないかという事から立ち上げられた取り組みです。
★学んだ職業
1 コピーライター・作家・民泊ホストマザー(広告業界・不動産業界)
【広告業界の仕事について】
コピーライター(広告)と作家(出版)の両方の仕事に就いていた。
ちなみに(広告)と(出版)をテレビと映画に例えるならば、以下(1)と(2)のようなイメージになる。
(1)コピーライター(広告)について
コピーライターは広告の文案を作成する人である。
広告代理店ではコピーライター・営業・デザイナー・カメラマンなどそれぞれ担当がおり、スポンサーへの対応をしている。
ありとあらゆる企業が広告代理店にとってはお客様になる。たとえば、電話会社から広告の依頼があったとする。はじめに芸能人を起用するかどうか提案をしたり、起用する場合はその芸能人との契約を結ぶために営業の仕事が発生する。
また、コピーライターやデザイナーは制作会社をを通し、企業にポスター・会社案内など宣伝に使う広告配布物を提供する。これにより、コピーライターへは原稿料が支払われるという流れになる。コピーライターが作ったこれらの広告配布物は、テレビと同様に、一般的に無料で見られるものとなる。
(2)作家(出版)について
著者・ジャーナリスト・ライターが出版社・新聞社・雑誌社に原稿をあげ、本や新聞・雑誌として売る。作家への収入は印税と呼ばれるお金の形で支払われる。
作家(雑誌の記事や実用書・小説等を書く著者のこと)が作ったこれらの出版物は、映画と同様に、一般的に有料である。あくまでもその作家の作品を見たい人が自分でお金を支払って見るものである。
【ご担当者さまが手がけた仕事内容】
駅ビルの広告ポスター・地方自治体の会社案内パンフレット・企業の社内報にのせる記事とそれにあわせたインタビュー
【広告業界の仕事でつらかった点】
広告業界は朝から晩まで働きづめで体調を崩す人も多いといわれている。女性の自分は出産を経験した。出産後の状況で同じペースの仕事を続けるのは肉体的に難しかったので、作家として本を書くという方向に仕事内容を変えていった。しかしながら、広告のコピーライターと比べると作家は収入的には稼ぐことが出来なかった。
【コピーライターの仕事についてアドバイス】
ポスターやチラシに載せる文章は短いこともあり、簡単な仕事に見えてしまうかもしれない。しかしながら、まずは100〜200ほどの文章を候補として作り、映像もたくさんあげて、どういう方向性で進むかをチームで決定する。そこまで決まってからA案B案C案といくつかにまとめ、最終的に企業に提案をするという流れをとる。現在はネット媒体が多いので修正はたやすい。しかし、昔は印刷だったこともあり、修正のため内容を印刷しなおすこともあり、非常に手間がかかった。
最近は自分もフリーランスで仕事をしている。インターネットのおかげで、在宅フリーランス等で仕事に応募できるようなWebサイトも最近は増えてきた。しかしながらWeb経由での契約では報酬の単価が安い場合もあるので注意が必要である。
自分としては、まずはじめに広告代理店に勤めて人脈やつながりを作った。その後、つながりのあった代理店に定期的に訪問し、自分の作品集を見てもらい、結果として仕事につなげていったという状況になる。
【職業を選ぶ上でのアドバイス】
自分が女性であるからこそ伝えておきたいことがある。
女性だと出産前後等、自分がフルに働く事ができない期間というのはあるわけで、その時に自分でコントロール出来る仕事が良いと思う。自分がフリーランスを選んだのは、子どもを産んだ事によって仕事をあきらめるのではなく、ずっと続けていくためである。仕事の量を調整出来ることはフリーランスの大きな利点である。また、会社勤めの場合、現状では同じ仕事をしても女性は男性よりも給料が低いというケースがいまだにあると言われている。だからこそ、自分で工夫が出来るフリーランスは女性にとって必要だと思われる。
【不動産業界の仕事について】
不動産系の仕事もしている。
以前は海外から来る学生に対してホストマザーをしていた。やりはじめたきっかけは、シングルマザーとなり、かつ体調を崩してしまったからである。あえて大きな家を借り、2部屋(1部屋に1名入居)を貸すことにした。朝・昼の食事をつける必要があったが、自分も食事をするわけであり、少し量を多めに作ればよいだけなので負担には感じなかった。今は感染症の蔓延や民泊新法も出来たため、外国人の学生受け入れはやっていない。現在はシェアハウスを運営している状況である。
2 保険会社(リスク管理)
【現在の仕事につくまでの経緯】
プログラミングや情報工学系が好きだったため、中学・高校時代は理系の進路を選んでいた。その後、国立大学の大学院を卒業した。
【自分のキャリア】
大学卒業後、IT企業に就職した。製造業(自動車産業)向けシステム開発の部署に配属となった。企業向けの仕事であったため、人の役にたつというイメージがあまりなかった。その為、もう少し企業ではなく、人にむけて役立つ仕事をしたいと思うようになり転職をした。転職先は外資系生命保険会社であり、現在担当している仕事はリスク管理である。
【生命保険会社のリスク管理の仕事とは何か】
人が亡くなったり、入院をした時に保険金を支払い、補償をすることは保険会社にとって重要な仕事である。なお、お客さまから集めた保険料を運用し、お金を増やし、将来の保険金支払いに備えておくことも大切な仕事である。このことを資産運用というが、リスク管理部署とは資産運用をおこなう上で、将来起きたら困る事に備える部署である。例としては、運用のためにお金を貸した企業の業績が悪化していないか、問題が起きていないかを日々確認することなどがあげられる。また、バブル崩壊・リーマンショック・疫病の蔓延などの
前例のように、経済に影響が及び保険金支払いが増える状況に陥ることも今後あり得る。そうした際に、きちんと対応出来るようにする事もリスク管理のひとつである。
【リスク管理部署における一日の流れ】
出社後、最初の仕事は、株式市場マーケットの情報やニュースの確認である。次に海外にある親会社との打ち合わせ、連絡事項の確認や報告などである。
【仕事のやりがい】
会社・社会をより良くすることに貢献出来るところである。
【学生時代にやっておいた方が良い事とは】
何かに集中して、最後まで努力し続け、やり切ること。興味を持ったことはとことん調べるということなどがあげられる。
★未来Mikuの感想
今回お話を聞いた職業(コピーライター・保険会社のリスク管理)の内容はとても興味深いものでした。特に、コピーライターという職業に関して、「どんな広告の文章を考えているのだろう?」などという質問もさせていただき、詳しくお話を伺うことができました。また、保険会社のリスク管理の職業では仕事内容などについて聞くことができました。
ありがとうございました!
なお、関連記事をnoteにもアップしています。記事のリンクは以下になります。
NPO法人アスデッサンさまについて
一人ひとりが自分らしい未来を描ける社会を目指し、2011年より活動する教育系NPO法人になります。大人との関わりを通じて、全ての中高生の可能性を拓くことをミッションに掲げていらっしゃいます。中学校・高校への社会人講師派遣による出張授業や、多様な大人の生き方に出合えるWebサービスの運営など、キャリア教育支援活動に取り組まれています。
公式HP: https://www.asdessin.org
公式Twitter:https://twitter.com/NPO_Asdessin
公式Facebook:https://www.facebook.com/npoasdessin
◇オンライン授業「ミライドアプロジェクト」公式note
◆中高生向け社会人インタビューサイト「ロルモ」
未来Miku
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